
あの丘に上がってみたいよね。
でも、あそこに道が通っているとは思えないけど・・・。
ひでお隊長のスイッチはすでに入っていた。丘の麓の農道をぐるぐる走り回る。
あれ、ここ、さっき通ったよね。
歩いて登るしか、ないかもよ。
こんなことでは、あきらめない。運転手の頭にはすでに丘に立っているイメージができあがっているからだ。しばらく走っていると、突然、目の前に緑門が。まじっすか・・・。
うわっ、道路が続いているよ。
ひょっとしたら、行けるかもしれない。
この緑門を車をゆっくりと走らせる。緑門には舗装された道路が見えていたのに、緑門を抜けると、目の前に道は無くなった。

ありゃ、道がない。
ここで終わりか・・・
でも、なんとなく轍が見えるし、両側にガードレールがあるから、かつて、ここは道だったに違いない。久しぶりに車が通ったわけだ。自然の復帰力はものすごい。人間が舗装道路を作ったとしても、その道がこのように使われなくなってしまうと、あっという間に元の状態に戻ってしまうのだ。

ゆっくりと車を進めるひでお隊長。寅さんがいたら、この時点で寅さんアラームは鳴りっぱなしに違いない。でも、今日はアラームが鳴らない・・・。後ろの席にはさおりちゃんしか座っていないからだ。
この先、行けるかどうか、ちょっと見てくるわ。
俺は、車にいるわ。

ひでお隊長は、車の窓をす〜っと開けて、窓から白玉を差し出してまわりの景色を撮っていた。撮影が終わると、す〜っと窓が閉まる。まるで、サファリで野生動物を撮影しているかのようだ。
調査の結果、この先、なんとなく道が続いているような気がしたので、とりあえず、車を進めることにした。ここから引き返すのはほとんど無理という状況だったのも事実(^^)

とうとう、進行方向、行き止まりになってしまった。このまま崖なのか。一瞬、背筋がぞっとした。
あれっ、左に曲がれるんじゃない?
ほんとだ、なんか行けそうな感じだね。
なんと、左方向に道らしきものが続いていたのだ。でも、その入口にはバラ線が外されたような形跡があったので、車を降りてバラ線が落ちていないかを確認することにした。バラ線を踏むとパンクの危険性がある。ここでパンクしたら、たぶんJAFに拒否されるだろう。安全を確認し、見事に左に曲がることに成功した。さらに車を進めたが、いよいよ車が通れそうもない景色が目の前に迫ってきた。ここでおしまいか・・・。でも、ここでおしまいって言われても、困るしな〜(^◇^)

とにかく、前に進むしかない。車のボディーがまわりの草木にすれ、「きゅきゅきゅきゅ〜」という音は、車が泣いているようにも聞こえた。ひでおカーから良く聞こえる車の叫び声だ。こんなところを走るなんて、この車は夢にも思っていなかっただろう。でも、これで一人前のレンタカーになったに違いない・・・(^_^;
とうとう、ジャングルの中を走っているような感じになってきた。もうここまで来たら、無理でも前に進むしかない。

この衝撃的な写真。まさか、車で通っているとは普通思わないですよね。突然、女郎蜘蛛が我々の行く手を阻んだ。さおりちゃんの叫び声が車の中に響く・・・。
通れるものなら、通ってみなさい。ふっ〜ふっふっふ・・・。
もちろん、我々はそこをそのまま突き進んだ。フロントガラスには、蜘蛛の巣がべったり張り付き、前がよく見えない状態に。

そして、急に前が開けたのです。やった〜、人間の世界に戻れた・・・。

我々の無謀な旅はこれで終わった。西表に住む人たちでも、この道を知っているものはほとんどいないだろう。確かに素晴らしい景色を見ることができた。でも、この道はおすすめできない。通り抜けることが出来たのは、間違いなく奇跡だったからだ。
Where are you ? I don't know! | さおたんのしっぽ
http://saotan.jp/blog/archives/2009/07/where-are-you-i-dont-know.php
































